「バリアバリュー 障害を価値に変える」 ~本
こんにちは
テレビ番組「ガイアの夜明け」で垣内氏のことを知りました。
「不自由」が価値を生む! ~“車イス社長”の挑戦~ というタイトルで、「ミライロ」の社長として活躍される様子が紹介されており、垣内氏の考え方を知りたいと思い、本書を読みました。
バリアバリュー 障害を価値に変える
垣内俊哉 氏 (新潮社 2016年)
垣内氏は車いす生活で、目線の高さは106㎝。「骨形成不全症」により幼少時より骨折、手術を繰り返してきました。
106㎝の世界からは、他の人には見えないことが見渡せ、障害者や高齢者、ベビーカーを使う人たちが感じる不自由に対し、誰もが住みやすい日本にしようと、企業や自治体、教育機関でのユニバーサルデザインのコンサルティングを行っています。
バリアバリュー
バリアバリューとは、今まで「障害(バリア)」や「弱点」として捉えていたことも、考え方や周りの人次第で、「価値(バリュー)」や「強み」に置き変えることができるという考え方。
「弱点と強みをセットで考えよう」、と垣内氏は述べています。弱点を努力で改善することだけではなく、以外な強みが隠されているのではないかと考える発想の転換が大切であるといいます。
この考え方は、多様性を尊重した社会を実現するために、大切な考え方だと感じました。
バリアフリーって?
私がリハビリ職として衝撃を受けたのは、宿泊施設のバリアフリーの部屋の話。
部屋がやたら広く、これでもかというくらいに金属製の手すりが部屋中に張り巡らされている・・ まるで病室かと思うような部屋。
「せっかく旅行に来たのに、病室みたいな部屋では気が滅入る」と感じる方もおられるというのです。
垣内氏は、過剰なバリアフリー化による稼働率の悪化というバリアに対し、設備の改善を提案するコンサルティング業務も事業として行っています。
何がバリアになっているのか、相手は何を求めているのかを考えなければならないことを、ひしひしと感じました。
価値を育てるための習慣やコミュニケーションについても具体的に述べられており、機会があればご一読をお勧めしたい本です。
投稿者プロフィール

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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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