訪問リハビリの実際 その2
訪問リハビリの実際を、ストーリー仕立てでお伝えしています。
前回は、退院に向けて準備が進んできたところでした。
退院が決まり、皆で話し合い
1週間後に退院することが決まりました。
いよいよ家に帰れます。Aさんはうれしさ8割、心配2割といった気持ちです。
慣れた家に帰るけど、今まで通りに暮らせるかしら・・
退院前カンファレンス
病院での入院加療を終え、今後自宅にて療養を希望される場合に、病院の主治医と在宅療養を担当するスタッフとの間で患者さんの病態や状況について情報を共有することです。一般的には、退院前に病院で行われます。
退院が決まったので、皆で話し合いを行います。参加者は、Aさん、娘さん、ケアマネージャー、病院の医師、看護師、地域医療連携室の職員、リハビリ職です。
病院からは病状の説明や、入院中の生活の様子、リハビリの様子、今後の生活上の注意点などが伝えられ、Aさんや娘さんは分からないことや心配なことを訊ねます。
ケアマネージャーからは、介護度が要介護3に決まったこと、利用する予定の介護保険サービスが伝えられました。
Aさんは、今までは1人暮らしで何でも自分でできていたけど、家に帰ったら、生活が軌道に乗るまでは少し不安です。
そこで、娘さん、ケアマネージャーと相談して、通所リハビリ、訪問介護、訪問リハビリ、福祉用具のレンタル(ベッド、歩行器)を利用することにしました。
家での生活が具体的になってきて、Aさんは少し安心しました。
*退院前カンファレンスについて、名称や参加者は医療機関により異なります。
Aさん、自宅へ帰る
やっと帰ってこれた我が家。うれしくてほっとしたけど、留守の間に気になっていたこともいろいろあります。今日は娘さんが泊まってくれます。
Aさんは、部屋を片付けたり、荷物の整理をしたりと動き回っていると、夜には足や腰がだるくなってしまいました。急には今までと同じようにはできません。
これからの生活では、訪問介護(ヘルパー)が毎日来て、おかずの調理や掃除、洗濯をしてくれます。
週2回は通所介護に行き、運動を続けます。週1回の訪問リハビリでは家での動きをいろいろと練習する予定です。
Aさん、退院できて一安心です。
早く今まで通り何でもできるようになりたい、そう思うAさんでした。
次回に続きます。(注:これはフィクションです)
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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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