【本】認知症の世界を想像してみよう 認知症世界の歩き方

こんにちは

本の紹介です。

2021年9月に発売された本書は、14万部を突破した大ヒット作。

どんな本か気になっていて、やっと読んでみました。

認知症について、「認知症世界」を旅しているように体験できる設定になっており、楽しく学ぶことができる本です。

認知症の話ってしんどいな・・・ と感じる方には、とても読みやすい本だと思います。

認知症世界の歩き方

筧 裕介 著 ライツ社 2021年

ライツ社ホームページより引用

なかなか理解してもらえずに困っていた「認知症のある方が実際に見ている世界」がスケッチと旅行記の形式で、すごーくわかる!

まるで「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。

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ここは、認知症世界。
認知症とともに生きる世界では、だれもがいろいろなハプニングを体験することになります。

・乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」
 → 自分のしたことを忘れてしまうのは、なぜ?

・だれもがタイムスリップしてしまう住宅街「アルキタイヒルズ」
 → あてもなく街を歩き回ってしまうのは、なぜ?

・イケメンも美女も、見た目が関係ない社会「顔無し族の村」
 → 人の顔がわからなくなるのは、なぜ?

・熱湯、ヌルッ、冷水、ビリリ。入浴するたび変わるお湯「七変化温泉」
 → 大好きだったお風呂を嫌がるのは、なぜ?

・時計の針が一定のリズムでは刻まれない「トキシラズ宮殿」
 → コンロの火を消し忘れてしまうのは、なぜ?

・一本道なのになかなか出口にたどり着かない「服ノ袖トンネル」
 → 同じ服ばかり着たがるのは、なぜ?

・ヒソヒソ話が全部聞こえて疲れてしまう「カクテルバーDANBO」
 → 人の話を集中して聞けないのは、なぜ?

あなたは認知症世界を旅する旅人。
この物語に登場するのは、架空の主人公でも、知らないだれかでもなく、「少し先の未来のあなた」や「あなたの大切な家族」です。

認知症世界の旅、はじまり、はじまり。

 

目次

PART1 認知症世界の歩き方

PART2 認知症とともに生きるための知恵を学ぶ 旅のガイド

 

Amazonホームページには、著者からのメッセージが掲載されているので、ぜひご覧下さい。

 

ライツ社 ホームページより

 

内容

 

ライツ社 ホームページより

認知症世界。

この世界には、移動中に地理感覚を失ってしまう不思議なバスが走っています。

このバスに乗り込むと、いつの間にか、自分が今どこにいるのか、どこから来たのか、どこへ向かうのかわからなくなったり、目的地で降りようと思ってもなかなか降りることができないという不思議な体験をするのです。

(認知症未来共創ハブ ホームページより)

 

それぞれのストーリーに、上記のようなイラストと、それに関係する当事者のエピソードが紹介されています。また、どういった障害なのか分かりやすく説明されています。

 

認知症世界。

この世界には、みんな同じような顔に見えてしまい、人を顔で見分けることはできない人々が暮らす地域、「顔無し族の村」があるようです。

この村で暮らす民族は、顔ではなく、声や体の特徴、そして何よりもその人との大切な思い出で互いを見分けつながるのです。

(認知症未来共創ハブ ホームページより)

 

認知症世界。

この世界には、一見簡単そうに見えて、なかなか出口にたどり着かない「服ノ袖」という名の恐怖のトンネルがあるのです。

このトンネルは、ほんの僅かな距離、そして単純な一本道にも関わらず、入り口に立つと距離や方向の感覚をあっという間に失い、途中で服の壁に何度もぶつかり、なかなか抜けられないのです。

(認知症未来共創ハブ ホームページより)

 

服がうまく着られないという困りごとは、認知症の方だけではなく、脳血管障害(脳出血や脳梗塞)の方にも起こることがあります。

特にシャツやブラウスといった上の服は、形が複雑であること、着ている最中に袖や襟などの位置関係が変わることで、さらに分かりづらくなるのです。

着る前に形を整えておく、ポイントになる場所に印をつけておく、といった方法でうまくいくことが多いです。

 

ぜひ手に取ってみてほしい

著者の筧氏は、あるインタビューで、次のように答えておられます。

僕としては、これを読んだ人が、「なるほど、認知症の方にはこう見えているんだ!」と、気持ちが上がる感覚で楽しく読んでもらいたいのです。

この本の狙いは、「おじいちゃんはこんな風に感じていたのか。だったら自分もわかるなあ」とか、「こういうふうに考えたら、おばあちゃんの気持ちもわかってあげられるかも」「こんなふうに対応してあげれば、困ったときに役立つかもしれない」というふうに、読んだ人の心が動いて、行動が変わることです。

 

認知症の世界を想像して、困りごとがどういう原因で起こっているのか、どのように接したらいいのかを少し知るだけでも、当事者の方も介護する方や周囲の方も、過ごしやすくなるに違いありません。

認知症について楽しく学べる、おすすめの本です。

 

 

 

じゅん

作業療法士をしています。 読書と山歩き、音楽が好きです。 詳しいプロフィールはこちら。

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