健康状態を把握する基本項目<バイタルサイン>(血圧 脈拍 呼吸 体温) その1

血圧測定のイラスト(健康診断)

こんにちは

皆さんは、自分の健康を保つために、目安として何かの数値を利用されていますか?

体重や体脂肪率、歩数、睡眠時間、血圧、脈拍など、体重計やスマートウォッチなどを使うことで、いろいろな数値が把握でき、体調を確認することができます。

医療の世界では、人の健康状態を把握する際に、バイタルサインといわれる項目をまず確認します。

バイタルサインと数値の目安について、ご紹介します。

バイタルサインとは

英語: vital sign
日本語: 生命徴候(=その人が生きている証)
意味: 生命保持に関係の深い徴候。通常は血圧脈拍呼吸体温を指す。

病院に入院している方、外来通院している方、救急車で搬送された方・・など、病院ではまずこのバイタルサインを確認します。略して「バイタル」と言います。

相手の状態を確認する上で、基本中の基本の項目です。

 

血圧

高血圧治療ガイドラインでは、成人の高血圧診断基準として次のようにされています。

診察室での血圧

収縮期血圧(最大血圧) 140mmHg 以上

拡張期血圧(最小血圧) 90mmHg 以上

家庭での血圧

収縮期血圧(最大血圧) 135mmHg 以上

拡張期血圧(最小血圧) 85mmHg 以上

ちなみに収縮期・拡張期とは、心臓が収縮・拡張することを示しています。

ただ、血圧は個人差も多いのと、身体の動きに伴い変動します。例えば、息を止めると最大血圧は10~20mmHgくらい上がります。

いつもと比べて高すぎる場合や低すぎる場合に、ふーっとするなどの自覚症状がある方もいますが、全くない方も多いので、自分の血圧は大体どれくらいが知っておくといいですね。

 

脈拍

安静にして、手首の付け根に人差し指・中指を当てて、ドクンドクンとする拍動を数えます。

年齢が低いほど脈拍数は多いです。運動時や興奮時、入浴時、食後などは脈拍数は増加します。

脈拍数の目安(安静時)

<新生児・乳児> 120~140回/分

<1~3歳(幼児)> 90~120

<4~12歳(学童)> 80~90

<13~20歳(青少年)> 70~90

<成人> 60~80

<高齢者> 60~70

 

数が多すぎる(頻脈)、少なすぎる(徐脈)、ドクンドクンのリズムが乱れている(不整脈)時は、健康状態に問題がある場合もあります。

リハビリ室で運動をして頂く場合は、安静時、運動後、休息後など、よく脈拍を確認します。

動く機会が少ない高齢の方では、歩くなどちょっとした運動で、脈拍数がぐーんと増加することがあるのです。

軽い運動と思っても、脈拍数がぐーんと増えるということは、その方の身体には負担になっているのです。

 

健康状態を把握するバイタルサイン、次回は呼吸、体温についてご紹介します。

体調が悪いことが自分の言葉で伝えられない場合には、他の方がバイタルサインを確認することで、身体に異常があるかどうかを知ることができます。

 

 

 

 

 

アバター画像

じゅん

作業療法士をしています。 読書と山歩き、音楽が好きです。 詳しいプロフィールはこちら。

PAGE TOP