人生初の「大腸内視鏡検査」を受けてみた
こんにちは
大腸内視鏡検査を受けたことはありますか。
大変そうだし、恥ずかしいし、イヤですよね。
私もずっとイヤで避けてきたのですが、意を決して受けてみました。
感想は「空腹がつらすぎた」「検査中のお腹の違和感がちょっと不快」といったところです。
私が体験した大腸内視鏡検査について、ご紹介します。
大腸内視鏡検査とは
大腸内視鏡検査では、大腸(結腸と直腸)と小腸の一部を観察するために肛門から内視鏡を挿入し、これらの部位に発生したポリープやがん、炎症などを診断します。
組織の一部をとって調べたり(生検)、ポリープや早期大腸がんを内視鏡的にポリープ切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などで切除することもできます。
大腸内視鏡検査を行うのは、下記のような時です。
大腸内視鏡検査の一番のターゲットは大腸がんやその前がん病変の大腸腺腫(ポリープ)です
2018年に部位別がん死亡数で大腸がんは男性の3位、女性の1位でした。
大腸がんは男性の10人に1人、女性の13人に1人がかかり、男性の34人に1人、女性の45人に1人が死亡するとされています(がんの統計 2019)。
大腸がんの罹患率は高齢化の影響にて大腸がん罹患率は年々増えており、女性では高齢化の影響を除いても増えています。
一方で診断・治療の進歩で死亡率は低下しています(高齢化の影響を排除した時)。大腸がんの病期は0からⅣまで5段階がありますがⅢまでであれば、5年生存率が80%を超えます。
適切な検診受診、大腸内視鏡検査での早期発見で死亡率の低下が見込める疾患です。
大腸がんの危険因子に
① 年齢(50歳以上)
② 大腸がんの家族歴
③ 高カロリー摂取および肥満
④ 過量のアルコールや喫煙
があります。40歳を境に急激に増加すること、便潜血検査の死亡率減少への有効性が40歳以上で示されていることから、大腸がん検診は40歳から開始するのが良いと考えられています。大腸がんやポリープができていないか50歳で一度大腸内視鏡検査を行う国もあります。
40歳以上の方は大腸がん検診の受診を、危険因子がある方では大腸内視鏡検査をお勧めします(便潜血検査は逐年または隔年による検診が推奨されています)。
私の場合は、父が大腸がんになったことと、年齢が40歳代なので、一度大腸内視鏡検査を受けた方がいいだろうなと薄々思っていました。
なかなか決心がつかず数年が過ぎ、思い切って受けることにしたわけです。
ちなみに、便潜血検査も40歳を過ぎてから何度か受けていて、異常なしです。
大腸内視鏡検査を受ける手順
① 医療機関を受診する
② 検査前日の準備
③ 検査当日の準備
④ 医療機関で検査を受ける
私が大変だったのは、②③です。
②は検査前日の食事制限が厳しかったために、空腹がつらすぎました。
③は薬(腸管洗浄液)を飲んで、何度もトイレに行き、腸をからっぽにするのもつらかったですが、またもや空腹がつらすぎました。
順に説明します。
医療機関を受診する
医療機関を受診し、医師に大腸内視鏡検査を受けたい旨を伝えて、検査の予約をしました。
看護師さんから、検査食と下剤を受け取り、検査の説明を受けました。
検査前日の準備
食事
検査食以外は食べてはいけない。21時以降は絶食。飲水(水・お茶)のみ可。
処置
夕食後21時までに下剤(ピコスルファートナトリウム1本)をコップ1杯(約200ml)の水に入れて飲む。
検査前日は、普通に仕事をしていましたが、この食事では、空腹感に耐えられない・・
昼食はゼリー飲料2個とビスコ5枚。
どんなにゆっくりしっかり咀嚼して食べても、あっという間に食べ終わり、空腹感はおさまらず・・
夕方には、低血糖からか冷汗とふらつきが出てきて、砂糖入りの白湯を飲んでしのぎました。(ググって、その程度は飲んでも大丈夫そうだと確認しました)
夕食は、白がゆに卵1個を入れて食べました。(ググって大丈夫そうだと確認しました)
下剤を飲むのは楽勝です。
早目に寝てしまいます。
検査当日の準備
食事
水分のみ可(水・お茶)
処置
マグコロールの容器のキャップを開けて、水1300ccを入れて、よく振って薬を溶かす。
コップ1杯を約5分かけて、全量を1~2時間で服用する。
便の色が透明になればよい。
さて、空腹で迎えた検査当日。
仕事は休みをとり、万全の体制です。
下剤(マグコロール)を溶かして、せっせと飲みます。
おいしくないと聞いていたけど、私にはとてもおいしかった! スポーツ飲料のような味です。空腹の身体にしみます。
検査を受けたのが10月だったことと、普段冷たい飲み物をあまり飲まないので、量を飲むにつれてだんだん身体が冷えてくるのがつらい。
飲み終えたら、便意が起こるたびにトイレに直行です。
何回行ったか数えていませんが、だんだん便の量が減り、便の色が薄くなり、飲んだ下剤がそのまま尿のように出るだけになってきます。
そもそも前日にあまり食べていないので、便の量もかなり少なかったです。
体重がどのくらい減るか楽しみでしたが、ー0.8kg。なんだつまんない。
検査の時間が夕方だったので、トイレ通いよりも空腹の方がつらい。
もう何でもいいから、早く検査をしてほしい・・
気力は出ないし、ぼんやりするし、何だか頭痛はするし、力尽きていました。
医療機関で検査を受ける
① 検査着に着替える
おしり部分にスリットの入った不織布製の検査着(上下分離式)を着ます。
② 検査台に上がり説明を受ける
手順を丁寧に説明されました。
③ 検査開始
内視鏡が入ったら、けっこう違和感があります。
知らなかったのですが、検査中はけっこう体勢を変えます。身体の向きを変えたり足を組んだり、先生や看護師さんの指示で動きます。
内視鏡が腸のカーブ部分に来た時は、違和感と軽い痛みがありましたが、先生が事前に声をかけてくれるので安心できました。
検査中にモニタ画面を見るのを楽しみにしていましたが、残念ながら見えませんでした・・
検査時間は約30分で、結果は特に異常はないとのことでした。
ふうーーよかったーー!
④ 洋服に着替える
頭の中は「今日は何を食べよう」ばかりです(笑)。
腸の中がからっぽなので、すばらしい腸内フローラを作るために腸にいいものを食べようかな~なんて思っていました。(実際はお惣菜を買いに行って、食べたいものをしっかり食べました!)
⑤ 医師から検査結果を聞く
モニタ画面を見ながら、説明されます。
ポリープなどもなし、全く異常なしです!
次回の大腸内視鏡検査は3年後でよいとのことでした。
初めて大腸内視鏡検査を受けて
私は検査そのものよりも、事前の準備がしんどかったです。
何といっても空腹感がほんとにつらかった! 自分の食欲旺盛ぶりには呆れます・・
次回は前日も仕事を休むことと、早目の検査時間を予約することにします(笑)
大腸内視鏡検査についてググっていると、医療機関によっていろいろと違いがありました。
前日の食事は検査食ではなく、自分で注意点を守って食べるとか(結構難しそう・・)、当日の下剤は医療機関で飲むとか、鎮静剤を使って検査を行うとか。
イヤだから検査を先延ばしにしていましたが、思い切って受けてよかったです。
将来的にはもう少し簡単に検査をできるようになるといいなあ、と思います。
投稿者プロフィール
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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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