車いすを歩行器の代わりとして使うのはキケン

最終更新日

こんにちは

車いすを歩行器の代わりとして、押して歩く方を見かけたことがあります。

車いすは「乗って移動する道具」なので、歩く時は歩行器などの道具を使うことをお勧めします。

車いすの仕組み

車いすは平地での操作はしやすいですが、段差の上り下りは難しいです。

敷居くらいの高さの段(4~5㎝)でも、前輪キャスターが段差に当たって登れないのです。

そんな時に、キャスター上げ をします。

車いすの後方の下の方に、ティッピングレバー という棒が出ています。

バーを踏みながら、車いすを少し後方に倒すようにすると、前輪キャスターが数センチ上がり、段差を登ることができます。

 

キャスター上げの様子

 

車いすを歩行器の代わりとして使うと・・

車いすに人が乗っていない状態で押して歩くと、持ち手に上からの力が少しかかると、前輪キャスターが浮き上がるのです。

浮き上がると車いすは後方に倒れますので、押している方が転倒する危険があります。

軽く押しているだけだから大丈夫、という声を聞いたこともあります。ただ、何かを押して歩く方が歩きやすい場合は、無意識にある程度の力がかかっていますので、お勧めしません。

 

歩く時は専用の道具を使うのがオススメ

歩く時は、杖やシルバーカーなど、歩くための道具を使うことをお勧めします。いろいろな種類がありますので、使う目的やお好みなどで選ぶとよいと思います。

短い距離だけ車いすを押して歩いて、疲れたら車いすとして使いたい、という方もあるかもしれません。

その場合は、人の乗っていない車いすにかなり重い荷物をのせる、兼用になった道具を使うといった方法があります。

 

アバター画像

じゅん

作業療法士をしています。 読書と山歩き、音楽が好きです。 詳しいプロフィールはこちら。

PAGE TOP