車いすを使っている方へ タイヤ空気量の点検が必要な2つの理由
こんにちは
リハビリの仕事をしていると、車いすを使う方に出会います。車いすは、歩くことが難しい方が、移動のために、座るために使う道具です。
丈夫で長く使うことができますが、時々、タイヤの空気量を点検することが必要です。
車いすのタイヤは4輪。(屋内小回りタイプとして6輪もあります)
前輪はキャスターで方向調整をします。ゴム等でできているので空気は入れません。
一方、後輪は前輪より大きく、空気を入れるタイプが多いです。自転車のタイヤとほぼ同じ造りです。
タイヤの空気量の点検が必要な理由(1)
空気量が少ないと、動かすのが重い
自転車と同じように、後輪タイヤの空気量が減ってくれば、動かすのが重くなります。乗っているご本人が操作する場合は、なおさら大変です。
タイヤを押してへこむ場合は、市販の自転車用の空気入れで空気を入れて下さい。空気がしっかり入っていると、軽く動かすことができます。
タイヤの空気量の点検が必要な理由(2)
空気量が少ないと、ブレーキが効かない
車いすのブレーキは、後輪タイヤをバーで押さえることによって、ブレーキがかかる仕組みになっています。(下図K)
前輪にはブレーキはありません。(下図L)
空気量が少ない場合、ブレーキ操作をしても、タイヤがふにゃっとへこむため、タイヤのブレーキがしっかりと効かないのです。
これは、とても危険です。
「車いすから立つ」「車いすに座る」時には、必ずブレーキをかけて行います。もし車いすが動くと、人は転倒してしまい、骨折などの重大なケガにつながることもあるのです。
必ず、定期的に後輪タイヤの空気量をチェックしましょう。
後輪タイヤの空気を入れる
タイヤの空気は、市販の自転車用空気入れを使って、簡単に入れることができます。自転車タイヤに空気を入れるのと同じ要領です。
空気を入れても、すぐに空気量が減る場合は、虫ゴムが劣化している可能性があります。ホームセンターで販売していますので、虫ゴムを交換しましょう。
空気量が急激に減る場合は、タイヤチューブの破損、いわゆるパンクなので、自転車販売店や福祉用具販売店で交換をお願いしてください。
便利に車いすを使いましょう
身近に車いすを使う方がおられたら、
後輪タイヤの空気量 をぜひ点検してください。
移動に役立つに車いす、長く便利に使っていただければと思います。
投稿者プロフィール

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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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