訪問リハビリの実際 その1

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ガーデニングのイラスト(おばあさん)

訪問リハビリって何をするの? よく分からないな・・という方々へ、具体例をストーリー仕立てでお送りします。

元気なAさんが怪我をして入院。治療やリハビリを経て、退院して自宅での生活を再開します。リハビリだけでなく、介護保険制度の話なども出てきます。

それでは、はじまりはじまり・・

元気なAさん、まさかの入院・・

Aさん(女性 70代後半)は、農村部の戸建住宅で1人暮らし。

腰が少し曲がっていますが元気で、家事や畑仕事をしたり、友人が訪ねてきておしゃべりを楽しんだり、元気に生活しています。

自動車を運転して近所のスーパーへ買物に行きますし、ちょっとした用事は自分でしています。

娘さん家族は市外で生活しており、忙しく過ごしています。時々帰省した際には、家の用事を手伝ってくれるなど、よく気にかけてくれます。

そんなAさん、家の中で転んでしまい、腰を強く打ち動けなくなりました。すぐに病院に救急搬送され、診察の結果、「腰椎圧迫骨折」と診断され入院することになりました。

腰は痛いし、転んでショックですし、家のことが気になるし・・でも、骨折しているので仕方ありません。

Aさんの入院生活とリハビリ

数日後、腰のコルセットをつけてベッドから起きてよいと、先生から許可が出ました。コルセットをつけて、看護師さんに見守ってもらい、車いすでトイレにも行けるようになりました。

先生からはリハビリをするように言われ、毎日リハビリ室に行って運動をしています。まだ、腰を大きく動せないので、寝転んで足を上げる、平行棒を持って立ち座りする、歩くなどの練習をします。歩くには足の筋力をつけることが大切と、リハビリ職員に言われ、頑張っています。

徐々にリハビリの内容もレベルアップしていき、歩行器を持って、リハビリ室内を歩けるようになりました。

コルセットをつけていると前にかがめず不便ですが、先生からはコルセットを約3か月つけるように言われています。前にかがめないので、物を拾うための火箸、靴を履くときの靴べら、靴下をはく道具(ソックスエイド)を、リハビリ職員から借りて、自分でできるようになりました。腰の痛みも少しずつ軽くなってきました。

ソックスエイド

Aさん、退院後の生活を相談する

入院して3週間、病棟では歩行器で歩き、リハビリ室では杖で歩けるようになりました。そろそろ退院後の生活を考える時期です。

地域医療連携室の職員と相談

病院の地域医療連携室は、医療ソーシャルワーカーや看護師が、様々な療養・生活上の困りごとについて相談を受けて必要に応じた支援をしてくれます。

Aさんは1人暮らし、歩けるようになったといっても、今まで通りに家事や外出がすぐにできるわけではありません。休日は娘さんが手伝ってくれそうですが、毎日というわけにはいきません。

地域医療連携室では、介護保険の要介護認定の申請を勧められました。訪問介護(ヘルパー)や通所介護(デイサービス)・通所リハビリ(デイケア)、福祉用具が利用できるかもしれません。早速、娘さんが、市役所に要介護認定の申請に行きました。

認定調査を受ける

数日後、市役所の職員が認定調査のために、入院中のAさんに会いに来ました。片足で立てますか、トイレは1人で行けますかなど、身体の状態や身の回りのことを聞かれます。職員は看護師さんからも話を聞いて帰りました。

*認定調査:要介護・要支援認定の申請書を提出すると、要介護認定の申請を受けた市町村が、認定調査員を訪問調査に派遣し、本人や家族に聞き取りを行うこと。

介護支援専門員(ケアマネージャー)と会う

娘さんが市役所に申請に行った際、担当のケアマネージャーを決めるよう説明を聞いていたので、自宅近くの居宅介護支援事業所に依頼することにしました。

*居宅介護支援事業所:居宅の要介護者が居宅サービス等を適切に利用できるよう、心身の状況、置かれている環境、要介護者の希望等を勘案し、居宅サービス計画を作成し、サービス事業者等との連絡調整を行う事業所。

依頼後しばらくして、ケアマネージャーが入院中のAさんに会いに来たので、今後の生活に対する不安や希望など、Aさんは色々な話をしました。

ケアマネージャーからは利用できるサービスの説明を聞き、リハビリの様子も見てもらいました。

Aさん、順調に回復に向かっており、退院に向けて準備が進んできました。

次回へ続きます。(これはフィクションです)

じゅん

作業療法士をしています。 読書と山歩き、音楽が好きです。 詳しいプロフィールはこちら。

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