職種や業界での言葉は、他の人には伝わらないかも?
こんにちは
クライアントを支援する時には、いろいろな職種がチームとなって支援します。
お互いのコミュニケーションの際に注意が必要なのが、言葉。
職種によって省略語や専門用語があったりするのです。
省略語
「Pトイレ」って、何のことだと思いますか?
答えは「ポータブルトイレ」、ポータブルをPと略しています。
「リハパン」って、何でしょうか?
答えは「リハビリパンツ」、これでも分かりませんね。
「パンツ型おむつ」といって、不織布でできたパンツの形状をした紙おむつのことです。
そのような名称の商品があるので、略語になったと思われます。
カルテに記録を書く場合、このように省略語で記載することがあります。
記録は、「専門用語を使って簡潔に」が必須です。
学生時代から指導者や先輩に言われ続けて、身についています。
失敗あるある
カルテに省略語を使うのはいいのですが、問題は、他の方に対しても「無意識に」使ってしまうこと。
例えば、病院を退院する際、ご本人やご家族、担当ケアマネジャーさんなどに渡す文書に、
「夜間は転倒の危険が高いため、Pトイレを使用することが望ましいです」
などど、書いてしまうのです。
リハビリ職は新人の頃に、誰でも似たような経験があるのではないかと思います。
あまりに使い慣れた言葉であるために、つい出てしまいます。
いろいろな職種や業界ごとに、それぞれの省略語や専門用語があるのだと思います。
他の方に伝える時は、慎重に言葉を選ぶことが大切ですね。
職種による言葉の意味の捉え方
前の例は、気をつけましょうという話ですが、次は少し考えないといけない話です。
「自立支援」という言葉があります。
保健医療福祉の世界では、よく使う言葉です。
それぞれのクライアントにとっての自立とは何か、どのような生活がしたいと思っているのか。クライアントをはじめ、関わる職種がチームとなり、共通認識をした上で支援していきます。
「自立支援」という言葉は、保健医療福祉のどの職種でも使いますが、職種により、その考え方は若干異なることがあるのです。
職種の専門性の違いといえばそうなのですが、ディスカッションをする場合に、言葉の捉え方が異なったままで話が進むと、かみ合わないのです。
そして、相手の捉え方を理解していないために、「あの人は分かっていない」なんてことになります。
これは注意が必要です。
私たちは「自立支援」をこのように捉えていると明確にして、お互い理解をした上で、ディスカッションを行うことが大切です。
言葉の使い方には、注意してもしすぎることはありませんね。
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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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