訪問リハビリの実際 その3
訪問リハビリの実際を、ストーリー仕立てでお伝えしています。
退院したAさん、訪問リハビリを利用し始めます。
訪問リハビリで最初にすること
退院して1週間が経ち、訪問リハビリの日です。
作業療法士(OT)がきて、最初に自宅での生活についていろいろと尋ねます。生活の中の困りごとを確認し、その原因を考え、解決していくためです。
生活の様子を確認する
● 1日の生活の流れ
● 食事、整容、更衣、排泄、入浴 の様子
● 家事など(洗濯、掃除、調理、買物、外出)の様子
● 1日の生活の流れ
朝は何時に起きて、次に何をして・・、何時に寝る まで、1日の生活で何をしているかを聞きます。
家の中も見せてもらい、課題がないか確認します。
(例えば、トイレに行く廊下の途中に段差があり歩きにくい、浴槽が深いので入れない、など)
● 食事、整容(歯みがき、洗顔、化粧等)、更衣、排泄、入浴 の様子
Aさんは家のお風呂が深くて入れず、通所リハビリテーションの時に入浴しています。
「できれば、家でお風呂に入りたいな」と思っています。
他のことは自分でできます。
● 家事など(洗濯、掃除、調理、買物、外出)の様子
Aさんは1人暮らし、退院したばかりです。娘さんも転倒しないか心配しています。
調理はヘルパーさんが毎日来て、おかずを作ってくれます。お米はAさんが炊いています。
食料品などの買物は、娘さんが来られる時にしてくれます。
Aさんはとても助かっていますが、「自分でできるようになりたい」と思っています。
訪問リハビリで練習する内容を決める
Aさんは、入浴と家事ができないことに困っていました。
作業療法士と相談して、訪問リハビリでは、お風呂に入る練習、洗濯・調理の練習をしていくことに決めました。
訪問リハビリは、週1回40分、行うことになりました。
*訪問リハビリテーションの実施回数や時間
本人、家族、ケアマネージャーと相談して決定します。
時間は20分単位で(20分・40分・60分)、費用(介護報酬)は介護保険制度で決められています。
Aさんは、早く何でも自分でしたいと思う反面、しばらくしていなかったのでちょっと不安です。
それでも、やっぱり我が家が一番、ほっとくつろぐAさんでした。
次回に続きます。(注:これはフィクションです)
投稿者プロフィール
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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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