「コール先生の往診日記」 ~本
こんにちは
今回は本の紹介です。
救急医として長く病院で勤務しておられた先生が、在宅医となり活動される様子を記した本です。
コール先生の往診日記 ~ある救命救急医の決断 救急医から在宅医へ
岡林清司 氏 中村純明 氏 (荘道社 2009年)
岡林先生は、2005年に在宅医療専門クリニックを開業されました。
現在は、訪問医療、通所リハビリテーションセンター、訪問リハビリテーション、訪問栄養を提供する複合サービス型クリニックとなっています。
岡林先生は、在宅医療を以下のように位置づけておられます。
在宅医療は、特定の患者さんに対し、その家庭環境にじかに触れ、患者・家族の生活の姿、バックグラウンド、生き方をよく知ったうえで、患者さんや家族の希望に沿って診療し、急変した場合には直ちに駆けつける医療である。
そこでは救急が原点である。
岡林先生が、患者さんと診療だけでなく生活全体にわたり関わっておられる様子が目に浮かぶようです。
リハビリ職の一人として、在宅でのリハビリテーションを重視して下さっていることも、うれしく思いました。
また、開業時の話や在宅患者さんの話などが分かりやすく書かれています。
岡林先生は、残念ながら逝去されましたが、スタッフの皆様はその理念を引き継いでおられるのだろうなと想像します。
この本は2部構成で、1部は、在宅医療を提供している側からのもので、第2部は在宅医療を受けている側、すなわち患者さんからのものです。
筆者の中村純明氏は、ALS (筋萎縮性側索硬化症) という難病にかかり、5か月の入院生活を経て、在宅医療を選択された方で、実際の生活などが綴られています。
在宅での医療・介護に関わる方は、大切な考え方などを学ぶことができると思います。
また、「在宅医療ってどんな感じなのかと知りたい」という方にも、とてもよい本です。
投稿者プロフィール

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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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