【介護保険を利用したい】入院中に申請が早すぎると受理されないことがあります
こんにちは
介護保険制度を利用するには、まずは申請が必要です。
でも、病気やケガなどで入院中の間に早く申請しようとすると、受理されないことがありますので、注意が必要です。
入院中に介護保険制度の申請をする
病気やケガなどで入院している場合、退院後に介護保険サービスが利用したいと思われることも多いでしょう。
介護保険を利用する本人は入院中で申請ができないので、手続きは、家族などの代理人を通じて行います。
なるべく早く申請した方がいいのでは?
退院後すぐに介護保険サービスを利用したいから・・ と早く申請したいと思います。でも、ここで注意が必要なのです。
申請すると、認定調査という、ご本人の身体や日常生活の状況の聞き取りが行われます。市区町村の役所から認定調査員が来て、入院中の場合は病院で、自宅で生活している場合は自宅で聞き取りが行われます。
入院中で、申請が早すぎた場合、正確な認定調査ができないのです。
認定調査では、介護が必要な状態がどの程度であるかを確認するので、状態が変動していて変わる可能性がある場合には、正確な状態が確認できません。
例をあげると、
大腿骨頚部骨折で手術を終えて、歩行器にもたれて歩行練習などのリハビリテーションを行っている時期に申請したとします。
入院中のリハビリで、杖で歩行できる可能性が高い場合=身体の状態が大きく変わる場合 は、役所から、歩行状態がもう少し改善した状態で申請することを勧められることがあります。
脳梗塞になり約1か月。身体の半身の麻痺があり、入院してリハビリテーションを行っている時期に申請したとします。
麻痺は約3~6か月の間に改善しやすいと言われており、脳梗塞の部位と程度によっては、車いすの状態から杖と装具で歩行できる状態になる可能性もあります。その場合も、役所から、もう少し後に申請することを勧められることがあります。
いつ申請するとよいのか?
ご本人やご家族が申請の時期を判断するのは、難しい場合が多いと思います。病気やケガがどの程度よくなるかは、入院中の担当医師の判断が必要です。
初めて介護保険制度を利用する時は、病院のソーシャルワーカーに相談されることをお勧めします。
相談そのものは早すぎて困るということはありませんので、介護保険制度の仕組みや利用できるサービスなどを気軽に訊ねてみて下さい。初めての時は、制度の仕組みが全然わからなかった・・とよく聞きますので、どんどん訊ねることが当たり前だと思います。
既に介護保険制度を利用されている場合は、担当のケアマネジャーに相談します。身体の状況が入院前と比べて変わっている場合は、区分変更申請といって、再度認定調査を依頼することもできます。ケアマネジャーさんとよく相談されるとよいと思います。
介護保険制度は入院中には利用できない
介護保険制度は在宅生活や入所生活を支援する仕組みです。
入院中には医療保険制度を利用しています。同時に複数の保険制度を利用することはできませんので、入院中は介護保険制度が利用できません。
退院後すぐに介護保険を利用したい場合には、早めに相談されることをお勧めします。
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作業療法士をしています。
読書と山歩き、音楽が好きです。
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